前回の記事では、だんごのコダワリについてお話させていただきました。
今回はゆたかやの基本となる、「あんこ」の蘊蓄にお付き合いいただきたいと思います。

「いしげだんご」の主役、あんこについては三代目店長中山が父親より「ゆたかや」を引き継いだ頃からの課題でした。昔は調味料自体が少なく、味覚といえば「しょっぱい」か「甘いか」という二分法ですっきりしたものだったのです。
しかし、味覚は時代とともに変化します。また砂糖そのものが貴重品ではなくなり、日常の料理に頻繁に使用されるようになってきました。
つまり、昔だったら砂糖そのものが貴重だったため、きっぱり「甘い」味覚で十分お客様はついてきてくれたのです。「甘い」と「旨い」がイコールで結ばれていたのです。ところが、砂糖が稀少品でなくなった今、別の味覚がだんごには求められました。
特にお子様。若い人たちの味覚に合うようにするにはどうしたらいいのだろうか。食べている最中にいつまでも口中に甘みが残っているようではいけないだろう。甘さの質そのものを変更しないといけない。
そんな試行錯誤の中で生まれてきたのが現在ご提供させていただいているいしげだんごの餡なのです。
上質の小豆を高温で早く煮上げていきます。そこには設定何度ですとか、何分間といった機械的な規定値はありません。あくまで職人達は観て覚えます。
白い団子は地場の米。みんなが食べていてごまかしのきかない素材です。
小豆は職人が経験値から割り出したさっぱりとした甘さを演出しています。
できあがった「いしげだんご」の素朴でありながら、洗練された味。
そんな味覚を茨城県の方々はもちろん県外の方にもぜひ味わっていただきたいものです。
(日持ちしないため遠方への郵送ができません。そんなフードマイレージの低い食べ物です)。