« 「金のごま」から作ったゴマだれ | メイン | いちはらうまいもの会MAP'n'GO【千葉県 市原市】飲食店ポータルサイト »

職人プロジェクト進行中

実は現在ゆたかやでは、あるプロジェクトを進めています。

伝統の技術にしっかりと裏付けされながらも、老舗の名目にあぐらをかくことなく常に未来を見据えていきたい。

negire01.jpg

目標年内の完成をめざし、新年の初売りとともに発表したいと考えていますが、なかなか業者さんを探すのに骨が折れます。どこも後継者を捜すのには苦労していらっしゃるようですね。県内おろか埼玉まで足を伸ばして業者さんを探し当てました!ガンコそうなおやっさんだからこそ、できそうだな、という印象を持ちましたよ。

そして新たな商品ロゴも決まりました。パッケージとはいえ、一つの作品として鑑賞できるような意匠が決まりました。

さて、今回の新作は様々な物語とともにみなさまのお手元へと提供させていただきたい、と考えています。ゆたかやが考える職人魂のようなものを伝えたい、ということです。みなさんは、職人と聞いてどのようなイメージを持たれるでしょうか。一般的な説明はネット上の情報に任せるとして、大きく特徴をまとめると以下のようになると思います。

1.高い技術力を持っている人。
2.その得難い技術の習得過程から、自分ならでは価値観を持つに至った人。
3.資本主義とは一見相容れないその価値観に、誇りを持っている人。

たとえば、写真のiPod。背面のステンレスの鏡面加工は新潟県燕市の町工場の職人による加工がなされているとのことです。じっくり眺めてみるとなんとも美しいカーブを描いて光を反射していますね。
ipod01.jpg

一見相容れない、という意味がここにあります。

iPodはご存じのように往年のウォークマンを遙かに凌ぐ勢いでパーソナルミュージックプレイヤーとして普及しました。しかしそれはスティーブ・ジョブスのお眼鏡にかなったから人口に膾炙したのであって、あくまで職人さんたちは時代の潮流とは無縁のところで独自の技術を磨き続けてきたわけですよね。スティーブ・ジョブスが嚆矢を放たなかったら、これほどステンレスの鏡面加工は有名にはならなかったでしょう。

見る人が見れば分かる。

飛騨の左甚五郎の台詞ではありませんが、一般的な世間の評価はどこ吹く風。イイモノを作るために、時間的採算的な制約を度外視して、自分の技術を磨き続けられるかどうか。ここら辺りに職人になれるかどうかの鍵があるようです。

さて、空前絶後の技術を習得するのには当然時間がかかります。ところが重要な技術の要諦は教科書には書いてありません。どうしたらいいのか。

聞いてないよ、とか教えられなかったので、という言葉を吐いた瞬間に職人魂は離れていきます。

言葉は悪いのですが、やはり技術は「盗む」ものであって、懇切丁寧に教えてもらったり、手取り足取り伝えられるモノではないのです。

これは別に教える側が意地悪をしている、ということではないのでしょう。やはり真の意味で高い技術は口で言ってマニュアルにして習得できるモノではない、と考えると分かりやすい。

だから、書いてない。教えない。あくまで技術にロマンを感じ、強い飢餓感を覚えた人だけに開かれる風景がある。

ipod02.jpg

また簡単に教えて、教えられた側がそれを鵜呑みにしてやっぱり出来なかった場合、大きな壁ができてしまう、という側面もあります。教えられない中で、必死に見取り(=見盗り)をやっている内に、ある日突然弟子はできるようになっている、という順序があるようですね。

頭で分析するのではなく、身体ごと見よう見真似ていく。そうすることで技術が伝承されていきます。
また、そのように孤立無援の中、必死に技術を盗んでいる過程においては、その人の中で、その組織の中で、独自の価値観が形成されていくことは想像に難くありません。やはり、資本主義的な、

手軽に大量に誰でも作れてしまうモノ

に対する軽視が生まれてくるでしょう。もちろん程度によりますが、時間や採算を度外視することで離れていく人もいるかも知れません。だって、技術に対するロマンというのは万人が持ち合わせているものではないし、持ち合わせていないからこそ、見いだされたときに価値が高く見積もられる訳ですから。

そんな職人の姿は普通にみて、ちょっと変、どころか大きくねじれて写ることでしょう。

ねじれ。

そのような一般的なイメージ、印象といったものを形にできないか。職人の内奥ははかり知れません。あくまで主観的な審美眼であるし、説明不可能で造形化を拒否しています。それでいいのです。

しかし、逆に外からのイメージを形にすることはできそうですよね。職人は内に何かを秘めてひねくれている。

俺に聞くより風に聞け。
流れる雲だけが知っている。

なーんて、そんな飄逸な佇まいを形にできないか。不景気を吹き飛ばすような底力のある商品をぜひともお楽しみに。

コメントを投稿

(承認されるまで、しばらくお待ち下さい。)